論理の飛躍

 論理の飛躍ってのは中々やっかいである。特に、本人が気付いてない場合が多いので質が悪い。
 論理とは重要な要素を色々と敷き詰め、並べ、順番に物事を確定していくものである。
 しかし人間の脳とは不思議なもので、問題を読んだ時に、経験則や閃きで途中の過程をすっ飛ばして答えだけが頭の中に浮かんだりする。経験則の場合はまだいいが、「閃き」となってくると、何故自分が答えを分かったかよく分からない事が多い。
 無論、人間は何でもかんでも論理的な存在ではないので、自分の考えてること全てを自覚している人など居ない。異性を好きになったとして、なんで相手を好きになったかなんてなかなかよく分からないものだ。

 ちなみに心理学上「私の何処が好き?」と聞いた場合はそのカップルは長続きしないそうだ。そこで答えを出してしまうと、言った本人はその答えを信じ込んでしまう。
 例えば、「素直な所が好き」なんて答えた場合、相手が素直じゃなくなったら「もうこいつを好きになる理由がないな」とか思ってしまって別れてしまう訳である。
 ……みたいなことを、iPodPodcastの「セクシー心理学」で言ってた。
 だから恋人達が長続きする秘訣はそういうことを互いに聞かずに「なんとなく好き」を貫くことらしい。長続きしている夫婦とかに「なんでお父さん (お母さん)と結婚したの?」と聞いたら「さぁ、なんでだろ?」とかの答えが返ってくることが多いのはそういうところじゃないだろうか。「全部好き」とかいうのも曖昧でいいかもしれない。