「ハイパーカブトの目的」

 では、劇中に既に登場しているハイパーカブトの目的は何だろうか。
 前述の前提が正しければ、ハイパーカブトは未来に行く事はほぼ出来ないと言っても過言ではない。
 現在の所ハイパーカブトは時々ワーム退治に手を出すものの、殆どは現在の天道達の戦いを見ているだけである。
 しかし、よくよく見返すと、ハイパーカブトと天道のニアミスはほとんどない。
 そして、ハイパーカブトが見ているのは基本的に「ガダック」こと加賀美と「サソード」こと神代剣である。ここから推測するに、「未来で剣の正体を知った、あるいは加賀美が剣を庇うのを知った天道」が、「本当に剣が無害なワームなのか、あるいは何故加賀美が剣を庇うの」か、と言う事を確かめるために観察しているのかも知れない。そして、自分の過ち――「ワームのひよりを殺してしまう」と言う過去を止めるために時期を見計らっているのかも知れない。
 もしかしたら初めてのハイパークロックアップで調整が利かず、過去に行きすぎ、かといって未来に戻ることも出来ないので自分が過去を変えたい事件が起きるまでひたすら待っているのが真相かも知れない(笑)その事件を待つ間は暇なので剣を観察している――のかもしれない。
 また、重要な点として天道はハイパーカブトの正体に感づいている。これはどういうことかと言うと、やはり過去――恐らく新宿隕石の時に出会い、ベルトを貰っている可能性が高いだろう。また、今回のひよりの両親と一緒に写っている天道少年の写真は映画版と同じく兄妹である可能性は高いだろう。