譲歩の精神

 とはいえ、そんな殺意萌えばっかりの話を書く訳にもいかない。
 時には自分好みじゃないキャラをヒロインにしないといけない。というかそういうことり方が多いのである。守備範囲が狭いから。
 ちなみに、男と女が喧嘩した場合は、男が先に折れるのが関係を上手く持つ秘訣である。女の方が100%悪くても、まずは男が謝る。そして、そこからもう一度よく話し合うのである。
 特に、女性の方が悪かった場合、女性はどうやって謝ろうかと悩んでいるウチに男が先に謝ると、更に女性はバツが悪くなり、男に対して負い目を感じる。そこを上手くつつけば仲直りはしやすかろう。
 ちなみに、女が先に男に謝った場合、男が増長して、「この女はチョロいぜ」とか思い始めたりするので難しい所である。無論、女から謝らないといけない局面、もあるが、場合によりけりである。
 また、男が先に謝る場合でも、すぐにヘコヘコ謝ってはいけない。そうなればいつか「あんたはそうやっていつもいつもゴメンゴメンて謝って!ホントに悪いと思ってるの!」と言われてしまうのである程度喧嘩しつつ、謝るタイミングを常に考えなけばならない。何よりも通すのは筋である。筋の通ってない謝罪は相手を逆なでするだけである。
 まあ、こんなことを書きつつも、哲学さんはサドなので、謝るべき所でついつい「NO」とか言って相手を余計に怒らせて楽しんでしまう癖があるのでとてもダメ人間であることが分かる。そんなんだから彼女出来ないのである。好きな子ほど相手に意地悪してしまうとかどこの小学生だという話である。
 まあ、そんな哲学さんが「先に男が謝る方がいい」なんて事を言っても説得力がないと言われるかもしれないが、じゃあ「癌にかかった事のない医者が癌治療したり、肺炎になった事のない医者が肺炎の手術するのはおかしい、説得力がない」と言う話になる。経験しなくとも、哲学さんは人の精神を考察する哲学者なのである程度はオッケーなのだ、と理論武装しておく。
 しかしながら、そう言う理論武装も「人それぞれだから」とか「あの子は例外だから」と言う意見でぶちこわされてしまうから人間の研究は難しいのである。そこが楽しいのだが。

 で、結局どういう話かというと、ヒロインが気に入らなくても、私が折れて話を書くべきである。そう言うお話である。