え、やっちゃうのかい?

□劇場版エウレカセブン 決定
ニュースソース:http://news4vip.livedoor.biz/archives/51150149.html

 どうやらエウレカセブンが劇場版アニメとして復活するらしい。
 形としてはパラレルリメイクな感じらしいから劇場版アクエリオンみたいになるのかなぁ、と思いつつも、監督自身は「これまでにない新しい形を試したい」と言っているのでとても楽しみ。
 ただ問題として果たして劇場版にして、収益取れるのかなぁ、というお節介な心配。
 エウレカセブンは「PROJECT.EUREKA」という角川の一大プロジェクトを掲げて21世紀の新しいロボットアニメの金字塔を創り上げるべく総力を挙げて作った割に、正直大衆受けはしなかったと思う。少なくとも、経営陣は「エヴァ」とか「ガンダム」を超える大ヒットを作ろうとしていたと思う。でも結果は一年間も放送していたのに、半年しか放送してないアクエリオンとどっこいどっこいくらいの人気じゃないかなぁ、と言うのが一ファンとしての感想。
 例えるならば、10億円儲けようとして予算をつぎ込んだけど、一千万円くらいしか儲けが出なかった感じ。一千万円の稼ぎは凄いんだけど、目標の1/100しか儲けてないのでダメでした、と言う話。
 それに、新時代のロボットアニメのスタンダードを切り開こうとしているのに肝心のエピソード面で、例えばガンダムランバ・ラルのオマージュがあったりして新鮮味が薄かったところもある。設定やギミックはとてもよかったと思うし、勿論ストーリーも哲学さんは今でもとても好きだ。アネモネ良かった。もう、続編でアネモネセブンを作ろうよ。「今週も君の心にバスクードクライシス!」だよ。いや、エウレカも勿論好きだけど。(実際、声優の小清水さんが今売れてる一因はエウレカにもあると思う)
 まあ、それはともかくエウレカは大衆受けするのが難しい、とともかく思う訳で。哲学さんみたいにあれこれ深読みしたり、考え込む人間には格好の材料難だけど、頭空っぽにしてぼーっとストレス解消の為に見る分にはダメだと思う。スカッとしないし、むしろ余計なストレスが溜まる可能性が高い。
 物語は複雑であっても悪くないけど、そこまで考えきれない人も、ぼーっと見ててもなんとなくスカッとできるカタルシスや爽快感が必要だと思う。
 2クールか1クールの深夜アニメならそれは許されても、一大プロジェクトのエウレカセブンでそこはもう、なんかどっかネジがずれてるハッピーエンドをするのは厳しいんじゃなかろうか。
 でも、哲学さんはそんなどっかネジのずれてるエウレカセブンが好きなんだよなぁ。ああ、ジレンマ。哲学さん好みの作品が劇場版で出てきてしまったら一部の好事家達だけが熱狂して大衆から総スカンを食らう大失敗になってしまう。
 かといって、あんまり薄っぺらいハリウッド映画のような分かりやすいカタルシスを得られるストーリーだと大衆からは「お、エウレカいいじゃん」と見直して貰える代わりに一番エウレカを支持していたコアなファン層に嫌われてしまうこの矛盾。
 ディープファンもライトオタも、両方相手にしないといけないのがこの業界の難しい所。
 正直、この監督はディープな匂いがぷんぷんするので果たしてどうなることか。
 でも、ディープな哲学さんはそれでも楽しみにして待つ。