「ハイパークロックアップの機能」


 現在放映されている仮面ライダーカブト第31話の時点では既にカブトの最強フォームである「カブトハイパーフォーム」、略して「ハイパーカブト」が出ている。
 これはハイパーカブトが使える「ハイパークロックアップ」に過去へのタイムスリップ能力があるからだ。
 その原理は前回の記事の予想が正しければ「現在が過去になるよりも早く、過去に行く事が出来る」と言うものだ。

 もう少し丁寧に解説しよう。
 時間が川のように流れるものだと仮定する。
 上流から「未来」が流れてきて、自分のいる場所にきたらそれは「現在」になり、自分の場所から更に下流へと流れたら、それは「過去」になるのである。
 この場合、川の流れそのものが「時間」であり、川そのものは連続した三次元世界だと捉えればいい――って言っても分かりにくいか。
 なんにしても、「時間」というものは「過去から現在へ、現在から未来へ」なるものではなく、「未来から現在へ、現在から過去へ」なるものだと理解してくれればいい。
 そして、ハイパーカブトの「ハイパークロックアップ」は「タキオン粒子」という「光より早い粒子」を使う事によって「時間の流れより速く動ける」つまり、「現在が過去になるより早く、過去にいける」のである。
 「未来」と言うとどうしても「先」のことだと考えてしまうが、この見方だと、「後から来るもの」なので、「未来」とは「遅いもの」なのだ。
 例えば、物事を早く済ませる人は、一時間で書く絵を30分で書き上げるかも知れない。と、言う事は他の人より30分、「絵を描き上げる」と言う事を「過去」にしてしまえるのだ。
 ところが、行動の遅い人は、絵を描くのが一時間どころか、何時間もかかり、挙げ句の果てには次の日に完成するかも知れない。それはつまり、絵を描いてる途中の視点で見ると「絵を描き上げる」と言う事を「明日」という未来に託した事になる。
 まあ、以上の事から、「早く動く」の最上級が「過去に行く」と言う事になる、ということになる。
 つまり、現在仮面ライダーカブトに出てくる「ハイパーカブト」は「未来から来た」ものだと言う可能性が高い。
 と、ここで疑問が浮かぶ。
 ハイパーカブトが「未来から過去へ」来るのは分かる。しかし、ハイパーカブトは「現在から未来へ」行けるのだろうか。